2004-04-01から1ヶ月間の記事一覧

THE PLANET OF APES 猿の惑星

THE PLANET OF APES 01 ティム・バートン(新宿文化2) あまり書くことないというのが正直なところだけれど、ティム・バートンにはアクション映画は無理だった ということかな。もともと彼のつくる映画には簡潔という言葉からは程遠く、ねじれたユーモアをじ…

鮫肌男と桃尻女

99 石井克人(シネセゾン渋谷) 現在ニッポンにおいて、映画という表現はオシャレなのだろうか。否、設問が違うな。映画はオシャレに作れるものなのだろうか。世の中には、黙っていても面白い映画を作ってしまう人とどうあがいても無理だ、という人がいる。 …

ザ・ミッション 非情の掟

Cheung fo The Mission 00 ジョニー・トゥ (ビデオ) さりげなく観たら傑作なのだけど、ちょっと外した作風は王道の香港アクションがきちんとしていればしているほど輝くと いう、脇の渋いオイシイ位置を占めている。この手が主流になっちゃうとキツイのだ…

サノバビッチ★サブ

00 松梨智子(中野武蔵野ホール) うーん、きついなあ。というのが正直な感想。敗因は一つ、きちがい女・松梨が主役じゃないことだ。だから彼女が出ている前半だけがおもしろく観られるんだ。基本的に確信犯的な悪趣味・妄想は彼女が画面に出てはじめてイン…

サテリコン

SATYRICON 69 フェデリコ・フェリーニ(LD) フェリーニは「道」と「カビリアの夜」しか観た事が無いとカミング・アウトした所、強く非難されたので、態度を改めるべく近所のレコード屋で叩き売りのLDをゲット。 帝政ローマ時代の英雄譚。それでも珍しい土…

ザ・グリード

DEEP RISING 98 スティーヴン・ソマーズ(ビデオ) これは、いい。正当派B級映画。なかなかツボをおさえた設定・演出!登場人物が密輸船の陰のある若い船長(勿論主役)、彼の助手のオチョコチョイのエンジニア、その船に乗っている不気味な客。船長は「金…

さくや妖怪伝

00 原口智生 (シネリーブル池袋) 困ったちゃん。なにも絵コンテ通り撮らなくてもいいだろう。空間把握、造型の出来ない人は基本的に映画監督はしない方がいいです。俺も何を期待していったんだろうね。まあ、アニメーションならごまかせるんだけど人物も浅…

サウスバーク無修正映画版

SOUTH PARK Bigger,Longer & Uncut 99 トレイ・パーカー (シネアミューズ) 「観ろ」。ただそれだけしか言えない。何が面白いからと言葉を費やしても、そこからぼろぼろとこの映画の本質がこぼれ落ちてしまうような気がする。だからDVDが出たら即買うこと。…

殺し屋1

[DVD]" title="殺し屋1 特別プレミアム版 [DVD]" class="asin"> 01三池崇史 新宿 ちょっとこの映画を評する言葉をいま持っていない。三池崇史が日本で抜群の演出力を持っている監督であることは 間違いない。ただ近作を観るとエネルギーだけが膨張して、 映…

御法度

99 大島渚(ヴァージンシネマズ市川コルトンプラザ) 心理学を学ぶ奴はブロークン・ホームに違いないし、ホモ映画を撮る監督は絶対ナルシストに違いない、という偏見が僕にはある。だから大島監督はナルシストに違いない。 この映画は「セックス」と「バイオ…

子連れ狼 三途の川の乳母車

72 三隅研次(ビデオ) 脚本の小池一夫か、三隅研次のアイディアかは、定かではないが次々と時代劇活劇をひっくり返すような、ほとんど「場外乱闘流血の会場!」と東スポなら書きそうな、チャンバラとは言えない、時代劇=人殺しの合法化の極北に行ったよう…

ゴダールのリア王

KING LEAR 87ジャン・リュック・ゴダール(三百人劇場) ゴダールの1987年作品です。当初は確か89年公開予定だったハズですが、永らくビデオのみのリリースだった問題作の登場です。 80年代以降のゴダール作品のほとんどがそうですが、ストーリーを…

ゴダールの新ドイツ零年

ALLEMAGNE ANNEE 90 NEUF ZERO 91 ジャン=リュック・ゴダール (ビデオ) いつの間にかゴダールの作品には「ゴダールの」という枕詞がつくようになり、とともにますます不明瞭なイメージの洪水の世界へと向かい出しているようだ。 ここには映像化されるイメ…

ゴダールの映画史 第二部

第5章=3A「絶対の貨幣」第6章=3B「新たな波」第7章=4A「宇宙のコントロール」第8章=4B「徴(しるし)は至る所に」 HISTOIRE(S) DU CINEMA 98 ジャン=リュック・ゴダール (ユーロスペース) 僕にとって、ゴダールってのは、難解な映画を引用をちりばめ…

ゴダールの映画史 第一部

第1章=1A「すべての歴史」第2章=1B「ただ一つの歴史」第3章=2A「映画だけが」第4章=2B「命がけの美」

ゴースト・オブ・マーズ

John Carpenter's Ghosts of Mars 02 ジョン・カーペンター ( DVD) いつもアイディアはオモシロイのだが、観ているうちにそれが空回りして観ている方が醒めてしまい後悔してばかりい る。ジョン・カーペンターについてはそんな印象が付き纏う。基本的にサ…

ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃

01金子修介 (新宿東宝) いきなり、宇崎竜道 新山千春がトップ二枚看板で大いにコケる。えー、他に無いのかいなあ。主役ふたりのあまりに も滑舌の悪さに閉口する。宇崎のいちいち貯める演技や新山の訛りを隠すための変な発音、だれか直してくれえ。 これで金…

ゴジラ

98 GOZZILA ローランド・エメリッヒ (新宿スカラ座) 何と言っても、画面が暗かったので細部がよく見えなかった。内容もまあ、そんなもんだろうって感じで安売りチケットで1200円で良いね、と言う感じだ。 というと投げやりだがどこを楽しめと言う感じの映…

極道黒社会 レイニードッグ

97 三池崇史(ビデオ) 黒社会第2弾。 雨が降っている。狭い路地に重なるように連なっている家の瓦を伝って流れ落ちる南方の雨。台北に一人残されたヤクザ、哀川翔は、雨の日には外に出ない。しばらくの間、逃げてきた台北にいつまでいるのか分からない。何…

月光の囁き

99 塩田明彦 (テアトル新宿) 原作は読んでいないのだが、本屋でちらりと立ち読みをした段階では、内容のダイジェストという感じがした。基本通りに切り返しでお話しをつないでいく語り口に、新しさはない。 フェティシズムがエスカレートされていく過程が、…

劇場版とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険

01出崎統 (新宿東宝) なぜベテランの出崎監督なのかわからん。樋口特撮監督による3DCGでダンスするキャラクター・ミニハムズの動きは すごかったけれど。セ ルアニメと3Dの両方を熟知してないと ああいう表現はできない。デジタルのみの世代には無理 じゃな…

刑務所の中

02 崔洋一 ( シネクイント) ストレスの多い現代社会の究極の癒しは刑務所に入ることだ!というとんでもない内容の映画。崔洋一の本領発 揮。皮肉なコメディーを誰も裁かずに撮れるのがこの人の特徴です。不条理な状態に持ち込めば持ち込むほど笑える こと…

黒の天使 vol.2

99 石井隆(シネマミラノ) 石井隆の世界はどこまで有効なのか。これには、前から疑念があった。彼の作る世界が独特で強固であればあるほど、時代から乖離していくのではないかという不安。『死んでもいい』から『GONIN』の頃までは、バブルからバブル崩壊の…

クレヨンしんちゃん電撃!ブタのヒヅメ大作戦

98 原恵一(ビデオ) 「クレヨンしんちゃんが面白い」との噂は聞いていたが、初めて見てなるほど子供向きと言うよりは大人向き(ということは手を抜いていない)に出来ていて、ウルトラマンや仮面ライダーで育ったお父さん、お母さんも楽しめる 宮崎駿映画か…

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲

01 原 恵一(熊谷ワーナーマイカル) 30男は、女房子供を質に入れてでも観ろ。30女は舅姑を縛ってでも出かけろ。21世紀がこの先99年、なにもなくても、この映画があっただけで、この世紀は救われる。しかも、これはいま観ないとダメなんだ。永遠の名…

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦

02 原恵一 (ワーナーマイカル熊谷) 前作は掛け値なしの大傑作だったけど、今回はまた難しいモノ作ったね。曰く「クレしんでやる必要があるのか」「アニ メでこんな作品を作って良いのか」。 答えは、監督の意図に乗るか、乗らないかの二通りあって、それぞれ…

狂わせたいの

98 石橋義正(ビデオ) 京都発のインディーズ映画と言うのだが、頑張っているとは思うんだけど16ミリでモノクロで撮っている力強さが無い。奇妙な夜を過ごしたサラリーマンの話なのだが、照明の限度もあるのだろうし、ワザと匿名の街と言う設定で撮っている…

クルシメさん

97 井口昇(ビデオ) 56分のビデオの中に込められた想いは存在するのか。この作品に関しては答えはイエスである。ビデオという日常というか、どこまでも被写体に肉薄するメディアを巧み使い、登場人物の存在を少しづつ露わにしていく過程がそこには映されて…

グリ−ン・ディスティニー

臥虎藏龍CROUCHING TIGER, HIDDEN DRAGON 00アン・リー (ヴィデオ) 劇場で観たらもっともっといい気分になれたろうな。映画の持つファンタジーの力を、いま最大限に利用しているの がワイヤワークであることは異論はないだろう。それをここまで磨き上げた香…

グラディエーター 

GLADIATOR 00 リドリー・スコット(ビデオ) ここ何年かの間で、テレビ番組のBGMでサウンドトラックが使われることが多くなった。それまではタブー的にオーケストレーションは使われなかったのだけど、いまは一般的になってきている。わかりやすいのは「料…