映画-し

ショーン・オブ・ザ・デッド

DVDのメイキングで一番感心したのが、グロシーンはいまではみんなデジタル合成なのね。ドテッ腹に穴が空いたり、ライフルで撃たれ脳漿が飛び散ったりするのも、撮影現場で実際にショットガン使ったり爆薬を使ったりはもうしないのかなあ。合理的だけど、アナ…

ジョゼと虎と魚たち

Date: 2004-02-07 (Sat) ぅおおおっ、こんなところにまだ潜んでおったか、妖怪80年代自主映画! 坂道を望遠で撮ったり、とりあえず二人乗りしたり、海に行って手持ちキャメラで波打ちぎわを歩いたりするのは法律で禁止してほしい。 映画のシナリオも画面のつ…

修羅雪姫 怨み恋歌

(1974)藤田敏八 http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD18256/index.html 第二作目がレンタルビデオ屋に新入荷!とあったので早速観る。前作にも増してスタッフの力の入れようがすごい。特に美術がねえ、秘密警察長官の部屋のキッチュな悪趣味な温泉旅館風な…

新選組

1969:沢島忠 三船プロ http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD19176/index.html 新撰組の隊長、近藤勇を三船敏郎が演じている。近頃の大河ドラマが描くと若者群像とかになる。別の角度から勤皇の志士を中心にして描くと、単に幕府の犬、テロリスト狩り組織…

修羅雪姫

あーオモシロかった。藤田敏八ってこんな映画も撮れるんだ。日活ニューアクションのころ観てないから知らなかったけどさ、なかなか普通に良くできていたなあ。 梶芽衣子がさ、『さそり』のときとメイクが違うじゃん。あっちは付け睫毛ビシバシだったと思うん…

ジョン・レノンの僕の戦争

ふと夜中に眼をさまし、ああそうだと思いNHK−BS2をつけたは良いが、最初の1時間を見逃していたからなのか、あまりにもどぎつくシュールなので魂消た。 ストーリーは小林信彦の「世界の喜劇人」でわかっていたけども、それを越えていた。うーん笑いの救いの…

呪怨2 ターミネーター3

DVDにて。 いや、充分に面白いんだけどね、両者とも若手監督で娯楽映画の演出に長けていて、何の不満も無いはずなのだが…。うーむなんかヤッテルネというのを確認するために観ているような、のめり込むような部分は無く、かといって余裕で安心して何も考えず…

シルミド

わたしはこういう映画にあうためだけに映画を観続けているような気がする。 この作品を観ると韓国映画に勢いがあるというのは頷ける。こういうときはどんな映画でもなぜかすべて面白く出来てしまい、ジャンル全体の水準が相互には何の関係が無くともとてつも…

十三人の刺客

1963工藤栄一 ヴィデオ 名作と言われ続けているが、私はヴィデオが普及していなかった時代の隠れた名作であって、いまとなってもそうかといわれると、『十一人の侍』の方がいまの時代に合っていると思う。 確かに明朗東映時代劇の時代、または『七人の侍』ま…

十一人の侍

1967工藤栄一 ヴィデオ シンプルで力強いストーリーを、ディテールの描き方で肉付けをしていったおかげで、現代的な説得力を持った作品になった。集団というには個々人にそれほど魅力のない侍十一人が隣国の暴君大名の首を取るまでの暗殺劇を追っている。 な…

シンシティ

キチガイと娼婦と警官しか出てこないバイオレンス映画です。鬱屈したやりきれない70年代っぽい重さが上映時間を長く感じさせながらも、その時間に浸れて素晴らしい。70年代といっても、ピーター・ハイアムズのどーしょーもないやつとか、『ビッグマグナム77…

清水港に来た男

清水の次郎長を三下から見る切り口が面白い。それが勤皇と繋がってというハッタリが効いている。これは小国英雄の味なのか?こういうのはマキノ節としてはすごくうまいねえ。さすが長屋民主主義だ。

人狼

00 沖浦啓之(テアトル新宿) 誰が押井守を必要としているのか。アニメをアートに加えようと、記号的に作品を読みとることは、彼の術中にはまることになるのに。庵野と同じく、押井もダブル・スタンダードを駆使しているのでどんな攻撃にも耐えられる。逆に…

シン・レッド・ライン

The Thin Red Line 98 テレンス・マリック(新宿ミラノ座) G島における攻防戦を描く作品を作り上げることを選んだ、テレンス・マリックには確たる映像のイメージが、イメージのみがあった。美しい映像を作り上げる作業は20年前に『天国の日々』で、既に完…

シンプルプラン

A Simple Plan 98 サム・ライミ(新宿武蔵野館) サム・ライミがブランクを経て、新しいスタイルで現れた。というよりも、今回のスタイルは彼がテレビシリーズ『アメリカン・ゴシック』などを手がけていたせいなのか、ストーリーを簡便に語る方向を全面的に押…

シンドラーのリスト

SCHINDLER'S LIST 93 スティーブン・スピルバーグ(ビデオ) 手抜きの帝王、スピルバーグが撮る、良心的な素材、ユダヤ人虐殺をテーマとした、アカデミー賞狙い(実際に取ったが)の映画をちょっと敬遠していたけど、前に同じ狙いで作った『カラー・パープル…

新 仁義なき戦い 総長の首

75 深作欣二 (ビデオ) シリーズのマンネリ打破に向けて狂言回しの菅原文太を風来坊の旅人に設定した。舞台は下関。ここでも地方ヤクザのシノギを削る同じ組の中で分裂裏切り合いが行われている。 いい加減、シナリオで人間関係を作るヒマがなかったのか、…

新 仁義なき戦い

74 深作欣二 (ビデオ) 『仁義なき戦い』5部作は遥か昔、ぎゅうぎゅう詰めのオールナイトの小屋で一気上映で、あの主題曲と手持ちカメラにとてつもない衝撃を受けて 18年ほど。それ以外の実録ものはあまり見ないで、渡 哲也が怪獣と化す『仁義の墓場』とい…

新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争

95 三池崇史(ビデオ) 三池 崇史は、状況しか撮ろうとはしない。情緒ある演技の表情は、切り捨てられたように映されない。そこから醸し出される光景はリアルと言うのは簡単だが、やるせない抜け出せない現状を空気として捉えようとしているように思える。 …

シンク

内容については、上記の角田さんの欄を見て想像して頂くとして、さて問題はこの作品について何も語ることが出来ないことだ。どこが面白いのか全く理解できないのだ。 テレパシー女が仲間を探すプロセスを描いた話だと勝手に想像していたボクもいけないのだが…

シンク

97 村松正浩(BOX東中野) 1人の女の子と2人の男が、相互にテレパシーで絶えずコミュニケーションを撮りながら日常生活を過ごしている。その有り様をドラマチックさもなく、淡々と描く。ビデオ作品。 ビデオでダラダラと長回しをして、良い間違えても、言葉…

新唐獅子株式会社

99 前田陽一(中野武蔵野ホール) 原作の小林信彦と同様に乾質のユーモアを描ける監督だった。プログラムピクチャー精神というものをどこかに持っていた人。そんな想いがする。 製作がGAGAではっきり言って低予算。赤井英和も良くおさえられたと思う。役者も…

白 THE WHITE

99 平野勝之(BOX東中野) 『由美香』、『流れ者図鑑』と来て最終作はまさかひとりで厳寒の北海道を旅するとは思わなかった。旅を続けるものが見えなかった。今回は、旅に映画が呑まれてしまった感があるんだよね。監督のこだわりが一体どこに行ったのか、最…

地雷撤去隊

98 室賀厚(ビデオ) 東南アジア某国にリゾートホテルを建てようとする日本企業。しかし建設予定地には地雷原が横たわっていた。工事は期日までに終わらせなければならない。そこで、刑務所から減刑をエサに囚人を志願させ地雷撤去に携わらせる。一癖も二癖…

JOKER 疫病神

98 小松隆志(ビデオ) 池袋を舞台に昔、東西に分かれて抗争があった。そこで相手のヒットマンを返り討ちにした男を萩原健一が演じている。時間は現在に戻り、渡部篤郎の演じる、通称、疫病神は、子供時代に母親から虐待され、高校の時に逆に母親を絞殺した…

女囚さそり 第41雑居房

72 伊藤俊也(亀有名画座) ごめんなさい、一作目をまだ見てません。これは第2作目。しかし、梶芽衣子は「あんた、アタシを売ったね」と「死んでるよ」の台詞が二つというのはすごい。というか、存在感で主役やっていたとしか言いようがない。キャスティング…

昭和侠客外伝 無頼平野

95 石井輝男(ビデオ) これは、面白い。必見ですぞ。特に石井ファンなら、よりお薦め。昭和の浅草の街角を曲がればそこは石井ワールド。見始めるとぐいぐいと引き込まれて、ただ溜息をつくだけ………。絶対に損は致しません。 時は、昭和という時代でいつかは…

少林サッカー

02 チャウ・シンチー (Tジョイ大泉) なに一つ確かなことはない昨今だが、日本では2002年はW杯開催の年ではなく、少林サッカーの年として後年まで 語られることは間違いないだろう。 少年ジャンプのかつての(いまは知らないが)三大要素として、「友情…

少女ムシェット

Mouchette 67 ロベール・ブレッソン(NHK‐BS) ブレッソンは、つねに最低な条件で最高の効果を引き出す魔術師だ。素人しか使わない頑固さ。手元のクロースアップ。雑音に近い音声の繰り返し。ブレッソンだけは永遠の前衛であり、本質を引き出そうとする監督…

シュリ

SHURI 98 カン・ジェゲェ(新宿ミラノ) 広い劇場で公開されて良かったです。お陰で多少の粗さも気にならずに観られました。というかそういう風格、この時代には珍しく“マス”(大衆って言葉なのかなあ)に向けて作られた映画と感じた。早く言えば、世界の映…