ショーン・オブ・ザ・デッド

ショーン・オブ・ザ・デッド [DVD]
DVDのメイキングで一番感心したのが、グロシーンはいまではみんなデジタル合成なのね。ドテッ腹に穴が空いたり、ライフルで撃たれ脳漿が飛び散ったりするのも、撮影現場で実際にショットガン使ったり爆薬を使ったりはもうしないのかなあ。合理的だけど、アナログな現場の緊張感みたいなものは全然違うのではないかな。この映画はコメディなんでそんなことはあまり関係ないんだろうけど…。
個人的にはイタイ話で、ウダツの上がらない独身ヲタク社会人たちがゾンビ相手に逃げながら戦う。それだけなんだけど、ゾンビとの戦いより人間模様のドラマの方が可笑しい。やる気のない力の入らないオフビートでブラックユーモア溢れる英国映画とゾンビの取り合わせは意外とイケル。困ったことが起きるとみんなで顔を見合わせ、責任を押し付けようとして誰もが主人公になりたがらないって云うのがイイよね。本当っぽくッてさ。
小ネタのギャグも冴えているが、まあ『トレイン・スポッティング』と同じと云ったら同じ質なんだけどね。90分だから無駄が無い。ただ肝心なところが何箇所か説明不足のところがあるけど、ああいうところをきちんとみせられるか否かで後まで残る作品になるかが決まるんだよね。