Date: 2004-01-19 (Mon) 観たことを前提に書くのでご注意ください。 どうもすっきりしないなと思いながらハタと気づいたのだが、物語の大きな枠が第二次大戦後のいわゆるニューロティック（異常心理）西部劇に近いのではないだろうか。アメリカの時代劇とし…

映画撮影術作者: ポールウィーラー,Paul Wheeler,石渡均出版社/メーカー: フィルムアート社発売日: 2002/02/01メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログを見る 昨年末のレビューにも書いた「デジタル映画撮影術」の姉妹編。同じ著者によるフィル…

昭和の劇―映画脚本家・笠原和夫作者: 笠原和夫,スガ秀実,荒井晴彦出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2002/10メディア: 単行本 クリック: 24回この商品を含むブログ (26件) を見る 面白い、これをおもしろいと言わないで読む本があるのか？と思わせるほどいろ…

陰謀の世界史―コンスピラシー・エイジを読む作者: 海野弘出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2002/07メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (4件) を見る なんで海野弘は次々に私のツボな本を書いてくれるのだろうか。メル・ギブソンが電波なタ…

DVDにて。 感情を押さえられた近未来でレジスタンスを始末する処刑人が、良心に目覚め大衆とともにその体制を破壊する、というよくある話ですが、処刑人が操る銃の武術、ガン・カタ（型）がカッコイイ！！ひたすらそれだけでこの映画は殿堂入りでしょう。逆…

http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9930658394ジンネマン自伝の最後には、伝説の1950年アメリカ映画監督組合が行った非米活動に対するアンケートや理事会への反論の電報などが載っている。 しかしながら両書とも、固有名詞…

「映画評論」の時代作者: 佐藤忠男,岸川真出版社/メーカー: カタログハウス発売日: 2003/05メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (4件) を見る 個人的には、佐藤重臣のアングラ指向とか大島渚らの政治的アジ文章とかは好きでない。いまの人は…

いかにして100万円でインディーズ映画を作るか―超低予算ムービーメイキング作者: ブレットスターン,Bret Stern,吉田俊太郎出版社/メーカー: フィルムアート社発売日: 2004/02/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 6回この商品を含むブログ (5件) を見る …

工藤栄一プラス松田優作なんだけど、実は最大の功労者は脚本の丸山昇一ではないか。 見事なまでのレイモンド・チャンドラーの換骨堕胎。探偵がどこまでも愚かで醜い人間たちのうごめく様を見つめているうち、いつの間にか渦中に巻き込まれる。ただそれだけで…

Date: 2004-09-09 (Thu) ↓の本を読んだので久々に小型映画情報を調べたくなった。 デジタルヴィデオの世界ではこの秋HDV（高精細デジタル？）規格という新しいものが出てくるのだけど、まだどんな画質になるのかはまったくわからないのでいまのところ何も言…

野中広務 差別と権力作者: 魚住昭出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/06/29メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 444回この商品を含むブログ (58件) を見る きわめて刺激的。自民党一党独裁政権終了による55年体制崩壊後、いつの間にか権力の場にあらわれ…

パンク侍、斬られて候作者: 町田康出版社/メーカー: マガジンハウス発売日: 2004/03/18メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 18回この商品を含むブログ (133件) を見る 大体私が未読だけど評判の作者の本を読もうかどうしようか悩んだときには、その本を手に…

帝国の銀幕―十五年戦争と日本映画作者: ピーター・B.ハーイ出版社/メーカー: 名古屋大学出版会発売日: 1995/08/01メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (7件) を見る 大変な労作です。500余ページあるんですが、面白くて一気に読めちゃいまし…

映画美術―擬景・借景・嘘百景作者: 木村威夫,荒川邦彦出版社/メーカー: ワイズ出版発売日: 2004/07/01メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (6件) を見る 美術監督の木村威夫については改めて紹介することもないだろう。鈴木清順をはじめとす…

日本映画を創った男―城戸四郎伝作者: 小林久三出版社/メーカー: 新人物往来社発売日: 1999/01メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る ワイドショーで当たらない犯人像をプロファイルする作家、小林久三（松竹出身）が描く、松竹映…

Date: 2004-10-06 (Wed) NHK-BS2の今月来月の映画ラインナップが充実してんなあ。 http://www.nhk.or.jp/bs/guide/g_movie_bs2.html

サム・ライミのやつね。 『スパイダーマン２』の評でやたら「多いなる力には大いなる責任が伴う」というキャッチフレーズと今のブッシュ・アメリカを結び付けて云々というのをやたらみかけたけど、なんか納得いかなかったんだよね。だって史上最大規模の制作…

狂おしい夢 不良性感度の日本映画―東映三角マークになぜ惚れた!?作者: 川崎宏,『狂おしい夢不良性感度の日本映画』編集委員会出版社/メーカー: 青心社発売日: 2003/06メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る ここに書かれているのは、70年代半ば…

京都映像文化デジタル・アーカイヴ ―マキノ・プロジェクト― 京都の撮影所を中心とした映画事情がまとまっています。 http://www.arc.ritsumei.ac.jp/cinema/ 若山富三郎先生の部屋 これは凄い。武術からみた役者、若山富三郎の魅力の紹介 http://www.yuushin…

（マキノ雅弘 S36）を観たんだけど、自伝によるとこれを２週間で撮ったということに驚き、この年６本監督しているという事実にさらに驚愕する。 一度きちんと分析しないとわからないが、キャメラの置く位置の順番がほとんど予測がつかないけど、観ていて気持…

Date: 2004-10-18 (Mon) http://homepage3.nifty.com/showcine/koya/imageforum.htm#morisaki 11月１日から12日まで。 全監督作品とテレビ作品もいくつか（こっちを観たいな）。もしいままで一本も森崎東を観ていなくて、この時期に時間があれば、ぜひ回数券…

遊撃の美学―映画監督中島貞夫作者: 中島貞夫,河野真吾出版社/メーカー: ワイズ出版発売日: 2004/07メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (18件) を見る 中島貞夫ってほとんど観てないんだよね（いつもこんな言い訳ばかりしている気がする）。…

Date: 2004-10-24 (Sun) 10/25（月）1:00〜2:27 番場の忠太郎 1955(S30) 新東宝 中川信夫監督 出演 若山富三郎 山田五十鈴 http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD24261/index.html 26（火）27（水）1:00〜2:21、1:00〜2:15 弥太郎笠（前後篇）1952(S27) 新…

シネ・ミュージック講座―映画音楽の100年を聴く作者: 秋山邦晴,武満徹出版社/メーカー: フィルムアート社発売日: 1998/11/01メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (5件) を見る 映画についてあれこれ書いていますが、私は映画音楽について記…

Date: 2004-11-13 (Sat) NHK-BSで『海辺の家』なんていうのがやっていて、オープニングで屋外と室内を往復するヘンなキャメラの動きがあって、オッと思ったら撮影監督にヴィルモス・ジグムンドの名前を発見してつい観てしまう。 いい人っぽいケヴィン・クラ…

Date: 2004-11-29 (Mon) おカネが余っている人はこういうオトナ買いはいかがでしょうか。プレゼントのおねだりをすると張り倒されるでしょうが…。 http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/B0006A05RM/ref=ase_aintitcooln07-20/104-6656111-0425529?…

香港への道 (リュミエール叢書35)作者: 西本正,山田宏一,山根貞男出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2004/10/25メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る ようやく出ましたかという感想と、それにしては変わってないなという印象。でも雑誌掲載か…

Date: 2004-12-15 (Wed) バブル以降、日本映画にはいまの日本の姿が映っていなかった。 カレンダーのような時間が止まった田舎の風景とか、住宅展示場かテレビドラマのセットのような押入れ収納が無い家具が少なすぎる生活感の無いマンションの部屋。あるい…

聞こえてますか、映画の音(サウンド)作者: 久保田幸雄出版社/メーカー: ワイズ出版発売日: 2004/10/01メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る 録音技師、久保田幸雄の仕事を、劇映画、ドキュメンタリー、インタビュー、『酔いどれ…

吹き替え版。 おもしろい、面白いんだよね、うん面白いのだろう…。でも好きだよ。楽しめます。 というのはテンポ的に入っていくまでやたら時間がかかったから。これがチャウ・シンチーの味なのかと言われても『少林サッカー』以外観て無いからよくわからない…