映画-せ

世界で一番パパが好き

ケビン・スミス監督。撮影監督のヴィルモス・ジグモンドの仕事を見たかったのだけど、低予算のためか、ホームドラマのためか、あまりハッとする画面はなかった。でも細かい照明が常に画面を豊かにしているのはさすがですね。 ストーリーは定番の話で、キライ…

ゼブラーマン

なんか負のテンションだけが上がったような気がする。エンドタイトルに出てくる、日本で大手のテレビ、映画、出版、広告代理店のメディア企業の名前を見ていると憂うつになる。いま日本で一番発言力のあるシナリオライターが恐らくは企画会議で出したのであ…

戦場のピアニスト

ロマン・ポランスキー ワーナーマイカル熊谷観た者の判断を停止させるような映画。観終った後に「良い映画だった」と嘯いて家に帰ってさっさと忘れたくなる映画。それだけでポランスキーの術中に嵌るのだろうね。明晰過ぎて何も隠すことが無いが故に観たもの…

千と千尋の神隠し

01 宮崎駿(シネマメディアージュ) 別にひとさまが喜んでいるもんに文句は言いません。不思議の国、鏡の国のアリスのパクリが多いなぞとは言いません。ただ指摘しておきたいのは、 宮崎駿も、ストーリー重視の時代から、体験インパクト映像の時代に移行した …

戦争のはらわた

THE CROSS OF IRON 76 サム・ペキンパー(渋谷シネアミューズ) 今見直すと、案外とこじんまりとした低予算な映画だったことが分かった。初見の時はすんごいスペクタクル戦争映画で、「境界線!」がクライマックスで延々とあった気がしたけどそうではなかっ…

0課の女 赤い手錠

74 野田幸男(ビデオ) 野田幸男っていつの間にか死んじゃっていたんだね。フィルムセンターの追悼上映で、この映画がやったときには見たかったなあ。今、シネスコで東映映画が見られる所って、新宿昭和館以外にあるのだろうか。 ボクの中じゃ、テレビ番組『…

セ・ブ・ン・ティーン

97 松梨智子(ビデオ) 『毒婦マチルダ』の毒に当てられて、つい買ってしまった前作のビデオ作品。 高校生のDJ(といっても放送部)の主人公、イサナは、髪型のことで文句を言う女教師の言うことを聞き流している。「何が言いたいんだ、この女。べらべら喋り…

セシル・B・ザ・シネマ・ウォーズ

CECIL B DEMMEND 00 ジョン・ウォーターズ (リーブル池袋2 ) 「革命の映画ではなく、映画の革命を」を叫んだゴダールは、誰の金だろうと金はカネだ。と嘯きながら誰も観ない映画をつくり続けるようになった。結局は “革命を唱えた”映画しかつくらなかったと…

関の弥太ッぺ

59 山下耕作(ビデオ) 快楽亭ブラック師匠をはじめ、おおくの人が生涯のベストに推す、長谷川伸原作、中村錦之助主演の任侠ものの原点といえる作品だろう。 古谷伸の撮影が美しい。山下耕作のアクセントである花も、構図と物語の要所を締めるポイント として…

青春の蹉跌

74 神代辰巳(ヴィデオ) 長谷川和彦の脚本作品は主人公が破滅するものが多い。きわめてニューシネマの影響が大きいのではないだろうか。名シーンといわれているエンヤートットのおんぶも『恋人たちは濡れた』を観ていたので、それほどインパクトは感じなかっ…