山田宏一のこういう文章を読むと、背筋がしゃんとする。あまりタワケタことばかり書き散らさぬように心がけよう(あくまでつもりです)。

氏の素晴らしさは、書かれた文章を読むと絶対にこの映画を観てやろうという気にさせることだ。間違っても、「この映画はもう観なくてもいいや」という気にさせない丁寧でわかりやすくそして辛らつな紹介、批評文がすごい。
ネットや雑誌でも、たくさん映画紹介文は見るが、観たり書いている自分がいかに映画を知っているかを述べたり、取るに足らない誰にでも書ける感想の垂れ流しばかりで、読んだあとに映画館に行く気を起こさせる文章が少なすぎる(自戒)。
美文を書くのではなく、映画を観た興奮が読んでいる人にも伝わる駄文を書けたらいいな。

「感動こそ映画のすべてだ。見事な作品だと感心させられるものの、だからどうなんだろうと意気消沈させられてしまう映画がある。
もっとも素晴らしい映画は、それとはちがって、扉がひらかれるような印象をあたえる映画であり、そこから映画が始まるような感じをいだかせてくれるものだ。」   フランソワ・トリュフォー「わが人生わが映画」
映画を映画評に置き換えてもいいでしょうね。
http://channel.slowtrain.org/movie/column-eigasi/018/eigasi1804.htmlorg/movie/column-eigasi/018/eigasi1804.html