棒ノ折嶺


(5分12秒)
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埼玉県飯能市(旧名栗村map:x139.1550y35.8588


起きるとすでに陽は高かったので、飯能からクルマで40分ほどの近場に出かける。名栗湖の入り口、農産物直売所の奥の駐車場に停めて歩き出したのが12時過ぎ。うーん今日もケモノの時間に突入かな。
人造の名栗湖には、釣りをする人、ドライブに来た人、バイクで林道を跳ばす人たちが手持ち無沙汰に景色を眺めていた。
ずっと工事中で通行止めだった周遊道路がいつの間にか開通していた。工事現場の駐車場だった場所も整備されて停められる。ここまでクルマで来ればよかった。このあたりはスギ、ヒノキの植林が多く一年中葉が落ちず山は緑色なので紅葉は実感できない。いくらかある自然林も艶やかでも無い。今年は不作なのだろうか。
棒ノ折嶺は、山歩きのバロメーターにしている。ここ数年で4回くらい来ている。キツさ加減でいまの体調がわかる。一般には奥武蔵野の山歩きの入門コースと言われているのだが。あと低山だけどコースが変化に富んでいて飽きないし、四季いつ来ても気分が良いところだ。
関東ふれあいの道のコースでもあるので、道標は整備されている。水場も登山口と途中で交差する林道の辺りの二箇所ある。林道が縦横無尽に作られているのでライダーが多いが、逆に言うと途中でリタイアするエスケープルートもたくさんあると言える。そういう万事至れり尽くせりなので体力が無く、独り登る者には易しいコースです。
白谷沢登山口で水を詰め替えて歩き出す。空はいつの間にか曇ってきた。勝手知ったる道なので今日はビデオ撮影をメインにゆったりと歩く。あと数日前からはじめた筋トレの成果がどれくらいかを実感するために歩き方にも気を付けることにする。
山に入っても落ち葉は少ないし、ドングリが落ちてくる音も聞こえない。今年はなんかヘンだなあ。秋っぽさもないし、冬の厳しい感じでもない。沢もこの時期にしては水量が豊富な気がする。それでも時折、陽が差すと沢沿いに広がる雑木たちの赤、黄の紅葉が映えるし、渓流のせせらぎが耳に心地よい。
いくつかの小さな滝を過ぎ、沢を何度か渡河するうちに、頭上を覆うほどの岩に囲まれた細い場所を滑らないように進み、鎖に掴まりながら石段を登る。この辺りが一番面白い。
やがて沢の流れがゆるやかになると林道に合流する。ここでも水を補給。さらに急勾配をひと登りすると、平らな巻き道に出る。しばらく行くとその突き当りに岩茸石という巨大な岩が現れる。ここらまで来ると下山してきたジジババグループ数組と行き違う。
尾根道をゆっくりと登るとコンジリ峠。眼下に名栗湖が見える。風が抜けると結構冷たく寒い。傾斜がキツくなり木の階段が増えてくるので益々息が上がるのでたびたび休憩を取る。階段は頂上まで続く。
14時30分山頂(969m)に到着。山頂は広く開けベンチやテーブル、東屋まである。
北から東まで展望があって武甲山から都心まで見渡せる。数組の若者グループが楽しそうに昼食を摂っていた。そういえば山でハイキングの若者なんか久しぶりに見るなあ。こちらは冷えるのでレインウェアを着て、カップめんとコーヒーで一息。ふと見ると下り勾配がキツイ以前に行って難儀した、落合ルートに向かうカップルがいた。大丈夫かな、あのコースはもう少し整備されたのだろうか。
帰りは、途中で分岐して河又コースを行く。岩茸石をぐるりと背後に回り植林の間を下っていく。
3回林道と交差すると薄暗いスギ林に入り込む。行きと全然印象が違うのが面白い。急傾斜を一気に下ると平らな尾根道に出る。硬い地面に根が張っていて見上げるとすらりとまっすぐにどこまでも高い木々。昔ながらの街道並木のような気分だ。これも奥武蔵野の山のよさ。とか思っているとどんどん陽は傾きかなり暗い。ライトを付けようか迷うほど。時折ガサガサという得体の知れない物音に飛び上がるも、道を走る車の音がかすかに聞こえたりするのを安心の頼りに下る。
やがて勾配はなだらかになり、左手に日帰り温泉さわらびの湯が見えると林を出て登山口に出た。17時。下りは2時間だった。陽はとっぷりと暮れていた。
今日は筋トレのおかげで鍛えられたせいか歩くのが楽だった。ただ息が付いて行かない。あとは心肺機能が上がるかだな。次は雪が降ったら来よう。



オマケ
♪ドンと鳴った花火はきれいだな… 総裁とかエガちゃんとかいるのかな。