我もまた渚を枕に 東京近郊ひとり旅

我もまた渚を枕?東京近郊ひとり旅

我もまた渚を枕?東京近郊ひとり旅

船橋」「鶴見」「大宮」「本牧」「我孫子」「市川」「小田原」「銚子」「川崎」「横須賀」横浜の裏町「寿町」「日ノ出町」「黄金町」「千葉」「岩槻」「藤沢」「鵠沼」「厚木」「秦野」「三崎」。
本書で著者が歩いた街だ。東京近郊であっても用事が無いと出かけない街。増してや歩くなんてなかなかできない。物理的に可能であってもやる人は少ない。
そんな街をてくてくと歩き、立ち止まり、古い商店街を覗き、目立たない文学碑を見つけ、銭湯があれば立ち寄り、気に入った安い居酒屋のカウンターでビールを飲む。そのまま気軽にビジネスホテルで一泊する。翌朝は駅前の牛丼屋で朝定食。古本屋の棚を眺め、歩いてひと汗掻くと、昼からまたビール。散歩というのには距離も時間も長い。健康のためでもなし、観光のためでもなし、珍しいものを見つけるためだけでもなし、ひとりで歩く気軽さ、「出かけること」そのもののために歩く楽しみ。