ふらふらとDVDとかネットとか

印西鳥男から貰ったDVD、『群盗荒野を裂く』と『地球最後の男』を立て続けに観る。
群盗荒野を裂く〈インターナショナル版〉 [DVD] 地球最後の男/人類SOS!(2in1) [DVD]
『群盗荒野を裂く』はストーリーがどこに行くのかなあと思っていたら、ラストで、アッと飛び起きてしまった(横になって観てたのです)。その鮮やかさに鳥肌が立つ。見事に収束されて一気に飛躍した結末に至る、飛躍しまくったケレン味。オープニングからの二重三重のさりげない伏線が爆発して、物語と一緒に奔流になる。ハスミニアンだったら、汽車の線路と直線の交わらない瞳についてダラダラ文章を書くのだろうが、目にも停まらないまさかと思うカタルシスは、この時代の勢いなんだろうね。映画ってこういうものだったよねと思い出させてくれました。
「パンを買うんじゃない!ダイナマイトを買うんだ!」
夕暮れのマジックアワーに撮られた、穏やかな地平線から大地を包む光線が、荒くれた殺伐とした世界に詩情を与えてくれる。そのあたりが本気だから、ヨーロッパで撮っても西部劇だよね。ゴダールの『東風』は、形式化された政治的マカロニウエスタンだけど、そんなことしなくても充分に過激で浪漫溢れる映画はあることに、久しぶりに気づかされました。


『地球最後の男』は単純に面白い。さいきんの終末モノだと、どうしてもディテールが疎かになったり、ショック表現がもっと出て来るんだろうけど、この映画は淡々と描くことでどんどん引きずり込まれ、いつの間にか観客が不安になるようになっている。非日常的な日常の怖さが描かれた、ていねいな仕事だと思います。
パニック映画って、細部がきちんとリアリズムでコナレてないと、どうしても信じられないんだよね。そーいう意味では、大昔NHKでやっていた土曜の夜の海外2時間テレビドラマなんかは良くできていたよね。時間の刻み方もどちらかというとテレビサスペンスに近い世界なのかな。そんなこと思ってますが…どーかな、『日本沈没』。
で、ZOMBIE手帖さんによると、『地球最後の男』もウィル・スミス、ジョニー・デップでリメイクだって、うーむ。記事を読んだら、なんと『地球最後の男』もネットで観られるのですね。


ついでになんかないかとYouTubeとか探したら、『黄金時代』、『吸血鬼』、『ノスフェラトゥ』、『メトロポリス』なんかもあったぞ。もう京橋のフィルムセンターに行かなくてもいい時代なのですね。そろそろ十代に観た映画を観なおそうかな。もう20年以上昔の記憶のみで書いているのもなんですので…。


そういえば『Out of the Past(過去を逃れて)』がパブリック・ドメインになってDVDも出ているのに、まだどこにも落ちていない。でも1000円なんだよね、買うか。


代わりにアイダ・ルピノ監督作品『the Bigamist』が見つかったのでダウンロードしてます。彼女を役者としてご存知の方は多いと思いますが、実はB級サスペンス映画の監督としても有名なんだそうです。ルトガー・ハウアーの『ヒッチャー』は彼女の『ヒッチ・ハイカー』のリメイクだそうです(どっちも観てない)。
『ヒッチハイカー』評、よく読んでないが面白そうです。


TaRaGaさんが絶賛する「アンデルセン・プロジェクト」。金曜夜のチケットが取れたので行ってきます。楽しみ楽しみ。


水曜にも昼間都内に行きます。夕方以降でしたら空いてます。