クライヴ・バーカーのホラー大全
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4887215312.html
BBC番組のClive Barker's A - Z Of Horror(97)を基にして構成したものですが、切り口が良く中身が濃くて面白かった。アルファベット順にテーマを決めてあり情報がたっぷり入っていて結構マニアックです。ちょっと書き出してみると、
・アメリカンサイコのA(エド・ゲイン)
・カオスのC(HPラブクラフト)
・肉体のF(HRギーガー)
・気味の悪い話のG(グリム兄弟)
・リンチ集団のL(ブラックエクスプロイテーション)
・夜の女王のM(バーバラ・スティール)
・ナイトメアのN(エルム街の悪夢)
・痛みのP(トム・サヴィーニ)
・静かなる男たちのQ(ヴィンセント・プライス、ボリフ・カーロフ、ピーター・ローレ)
・女魔術師のS(シャーリー・ジャクソン「くじ」「山荘綺談」)
・ウィンドウのW(EAポー)
・宣伝のX(ウイリアム・キャッスル)
・ゾンビのZ(ナイト・オブ・ザ・リビングデッド)
ひとつのことから次々と敷衍していくので情報としても詰まっている。ドラキュラの場合だと、吸血鬼伝説の実話650人以上の若い女性の血を求めて殺した、ジェーベト(エリザベート)・バートリ伯爵夫人。血みどろの女流モダンホラー作家ポピー・Z・ブライト、現代の吸血鬼としての連続殺人鬼、それらあいだに映画史家デヴィッド・J・スカルのコメント、映画のポスターやスチルもたくさんコラージュされている。
なぜかスティーブン・キングについてあまり取り上げていないのはクライヴ・バーカーに遠慮したんでしょうかねえ?
番組はこんなカンジみたいです。
http://www.clivebarker.dial.pipex.com/a2zhorror.html
EAポーのところで紹介されている、写真家サイモン・マースデン。怪しい写真がいっぱい。
http://www.marsdenarchive.com/