日光白根山 (群馬県片品村)

ryotsunoda2005-07-21


 3時30分出発。さすがにまだ暗い。夏至が過ぎたので日の出が以前に比べて遅くなってきている。
 桐生から渡良瀬川の奥地へ進み、2キロの長い直線のトンネルを抜けると日光のいろは坂の入口へ。日光なんて来るのは、そういえば小学校の修学旅行以来だと気づく。第二いろは坂なんてなかったもんね。九十九折を登りきり、中禅寺湖が見えると右手に朝日を浴びた男体山がどーんと聳え立つ。
 湖を半周し、金谷ホテルを過ぎ、朝靄の戦場ヶ原をかすめ、金精峠を越えて、群馬県に入ってすぐの菅沼登山口に6時到着。駐車スペースにはすでに20台以上駐まっていた。
早速準備をして、6時15分出発。青空が覗くが基本的に雲が多い、不安定なまさに夏の山の天気。気温は高原で涼しく湿気も少ない。果たして天気は持つだろうか。
 最初は涸れ沢に沿った緩やかな道。ごろごろと大きな石が多く歩きにくい。なんやかんや言って人の多さに辟易する。ホントに途切れることが無い。シーズンの有名な山は仕方がないのか。
 徐々に高度を上げると、木の根の段差が多くなる。手の助けを借りながらよいしょと越えて登っていく。今日は新兵器の給水装置を買ったので使ってみる。水筒を取り出さずにザックに点滴の袋を入れチューブを延ばしたようなものだ。まあまあかな。飲み方に慣れるまでに時間がかかりそうだ。
 ダラダラとした上りコースは結構長く、景色も変わらないのでつらい。それでも今日はいつものような多量の汗をかくことはなかった。
 やがて樹林帯から出て森林限界になると、高山植物の花があちらこちらで咲き乱れている。やがて8時、弥陀ヶ池(みだがいけ)に到着。静かな小さな池でアキアカネが乱舞している。正面に目的地の日光白根山の岩山の部分がはじめて姿を現す。
 一休みをして、直登のルートを進む。赤褐色の火山岩のガレ場を登るが、空気が薄いからかやたらヘバる。ガサッと音がして、子鹿が稜線を駆け抜けていった。絵になるね、良いものを見たな。
 急勾配にしがみつきながら振り返ると、あたりの山々と同じ高さに大きな入道雲があり、ここからは眼下にやや見下ろしているのがわかる。それだけ高い場所ということだろう。
やがてガスが立ちこめて視界が悪くなる。冷気を含んで少し寒さを感じるくらいだ。岩場を登りきって、9時15分山頂(2577m)着。ガスで展望は無し。人手がスゴイ。記念撮影の順番待ちだ。お手軽ロープウェイ活用コースからの登山者が多い。そそくさと山頂を去り、少し離れたところでしばし休憩する。
 ここから少し尾根道を歩くが、すぐに下山コースになる。これがまた急降下。砂礫で滑る登山道だ。木の生えていないところを延々と降りる。まあ快晴じゃなくて良かったと思う。ここらから見えるエメラルド色の湖面の五色沼がまた美しい。しばらく陽の加減が良くなるのを待ってみるが無情にも晴れない。
 急斜面を降りきると避難小屋がある。さらに緩やかな下りをしばらく行くと、11時に五色沼の湖岸に出る。その手前で鹿の親子がのんびりと草を食べているのに遭遇。人がいても全然逃げない。
 インスタント豚汁(マルコメ製品は美味くない)とおにぎりの昼食を摂り、昼寝をする。この頃には陽差しが強くなる。1時間後、自分のイビキで目が覚める。オバQみたいだ。
 沼に別れを告げるとまた林の上りになる。距離は短いが、休憩後なのでやたら応える。
登りきって丘のあたりに出ると、白い枯れ木が山すそに幾本も建ち並び、霧と相まって幻想的な風景だ。
 そしてすぐに弥陀ヶ池に出る。ここから同じルートを戻る。1時頃、大きな雷鳴が響き渡る。そのころには樹林帯にいたので怖くない。雨も少し降り出した。ひたすら下る。これが長くて変化に乏しい。
 1時45分、駐車場に到着。クルマが走り出して、15分後にどしゃぶりになる。ギリギリで助かったあ。でも雨は日光周辺だけだったようだ。帰りアタマが痛かった。昼寝のときにカゼをひいたみたい。暑くても高山なのですね。根性で一晩で治す。 <参考>
http://www.geocities.co.jp/Outdoors/8348/sub12_11.htm