鹿俣山(群馬県沼田市)

ryotsunoda2005-06-20

今回は腐れ縁の旧友、印西鳥男氏のアルコール依存症リハビリプログラムとして、野郎4人で楽で気分の良い山に登ることにする。
日曜日朝7時大宮駅、まず模造人間氏来る。相変わらずのオシャレぶりで、私と着ている山用品はそれほど変わらないのだが、向こうはファッション性があるが、こちらはひじかたさんの延長のように見えるのはなぜだろうか。続いて現れたM氏は、昨日は草野球とテニスをして筋肉痛が治らないまま(あるいはまだ出ていない)の参加。7時過ぎに、印西鳥男氏が無表情で悠然と歩いてくる。途中で電車を乗り過ごしたらしい。
ともかく狭い車内に人荷詰め込んで出発する。川越ICから1時間、関越自動車道を北上し沼田ICで降りる。ここから山道を30分行くと玉原高原に出る。山の上に人造湖ありスキー場ありのちょっとしたリゾート高原だけど、山全体がブナの自然林に覆われた結構山奥なところです。
10時、舗装道の終点にあるセンターハウス駐車場から歩き始める。バスで団体さん山登りが来て準備体操をしてたりなかなか賑わっている。天気は薄曇りだけど時々太陽が顔を出す良い感じ。ちょっと早いが初夏の高原気分。
だらだらと車両通行止めの先の道を行くと、ブナの湧き水とあり天然水が飲めるようになっている。一口飲んでみる。うまい、こういう水がいいんだよね。冷たくておいしい日本酒のような舌触りのすっきりした水(ホメ過ぎかな?)。早速水筒の水を詰め替える。
あたりの木々から鳥の声をかき消すほどのセミの鳴き声がうるさいがそれも雰囲気。10分ほどで玉原湿原に着く。ここは尾瀬のような木道が敷かれ周遊コースになっている。それほど大きくなく簡単に一望できるほどの広さの湿原では、ワタスゲの白い綿のような花が咲き始めていた。残念ながらミズバショウはもう終わって葉が大きくなっていた。
ぐるりと湿原を半分回るとようやく登山道に入る。ブナ林は湿度が高くじめじめとして風も無いのですぐに汗がしたたる。それほどキツイ道でも無いが足下が悪く周りを見回す余裕も無い。今日は休憩は自己申告だよ、と偉そうに先頭に立って言った私が最初にギブ宣言する。えーもう休むのと言われるが断固休む。
ジャングルのような森を行くと20分で平らな広い道に出た。ブナ平という平地に高さ10メートル以上の巨木が林立している場所だ。高原の自然林歩道という雰囲気。盛夏になればもっと気持ちいいだろうねえ。
森を抜けると、2メートル近くある笹原の間を行くようになる。開けて陽が照るところになるとハエがかなり寄って来る。先頭を歩いているといつの間にか尺取り虫とか羽の生えた虫とか服に付いてくる。自然林だからなのか、いろんな昆虫がいて楽しい。
笹原から林に入るとまた緩やかな登りになる。ルートに変化が無いのでだらける。突然原っぱに出た。そこはスキー場のゲレンデの一部で、いまは緑の長い芝が生えて牧草地のようだ。スロープがはるか下まで続き、遠くに玉原湖が見える。斜面をさわやかな風が吹き抜けて気持ちがいい。みな生き返ったようでゆったりと休憩する。ザックを下ろし、デジカメで撮影大会となる。印西鳥男氏は今朝(!)買ってきたフィギュア込みの風景写真を撮っている。
ゲレンデ斜面をジグザグに登るとスキーリフトが見え、そこを過ぎるとゲレンデのど真ん中の見晴らしの良い広場に着く。ふたたび休憩。芝生に寝転がる。気持ち良くてしばらくボーッとする。
この先のもう一頑張りの登りが結構長かった。景色は見えなくなりひたすら笹の間を進む。やがて鹿俣山山頂(1636m)に着く。遠くの山はガスで霞んでしまっていた。
12時の昼メシ時間だけど場所が悪いので下に移動する。周回ルートを取り東斜面を下る。ここも自然林が立派だ。30分でふたたびゲレンデに出て、昼食にする。
印西鳥男氏は携帯をいじってmixi日記を書いている。こまめなやつだ。山だけどスキー場だからケータイが繋がるのね。便利なのか無粋なのか。
ここからはゲレンデをてくてくと下って行く。ここのゲレンにデはラベンダー園があるのだが、まだ全然花が咲いていない。今年の春は寒かったのだろうか。レストハウスや下にあるリゾートセンターからのリフトは営業しており、家族連れ、犬連れで遊びに来ていた。われわれのような登山姿は誰もいなかった。にわか雨が降ってきたが帽子をかぶれば大丈夫なくらい。
このまま降りていくとペンション村があるが、でもそちらだと舗装道路を歩くので、ふたたび森の中の道を取る。ここは沢が併走しているので高低差は無い。マイナールートなのか、まだ笹が刈られていなく掻き分けながら歩く。それでも雰囲気はいいね。やがて往路と合流して出発地点のセンターハウスに到着する。14時着。この山は余裕を持って、道草しながら散策でゆっくりと一日かけて歩きたいね。
帰りに沼田IC近くの道の駅にある日帰り温泉「望郷の湯」に入る。けっこうなお湯で湯冷めしないので、身体がほかほかして却って寝付きが悪かった。たまにはこういうのも良いです。

<参考>http://www.city.numata.gunma.jp/introduction/yuhodo.html