駿河城御前試合

駿河城御前試合 (徳間文庫)

駿河城御前試合 (徳間文庫)

 
友人氏が、私が読まんと言うのに無理矢理エグイ漫画を持ってきたのでとりあえず読む。でその「シグルイ」がへーこんなのあるんだと感心したので、原作を読むことにする。
バジリスク」が当たったからはじめた企画モノでしょうが、コミックはともかくこの原作はべらぼうにオモシロイ。昭和30年代の作品という時代もあるだろうが、残酷モノといってもスプラッター描写までは行き着いていない。短編連作が最後になって全部繋がり、怒濤の幕切れまでなだれ込む。ただため息。
まーこれはポール・バーホーベンに映画化してもらいたいわ。人間の醜さエグさが解剖学まで達するエクスタシーを堪能できます。
印西鳥男、マンガのかなり自由脚色して今風にアレンジしているけど、こりゃ原作のほうが数段上だよ。裏「甲賀忍法帖」じゃないか(ということは裏バジリスクなのかな)。