赤い影法師

柴田錬三郎選集 (4) 赤い影法師/柴錬立川文庫

柴田錬三郎選集 (4) 赤い影法師/柴錬立川文庫


講談ネタに寛永御前試合というのがあり、角界の剣豪が江戸城で真剣勝負をしたショーグンK-1グランプリのような話で、夢の対決のようなものですかね。
実はまったくのフィクションで、上記の「駿河城御前試合」というのが元ネタということらしいですが、これもまた作り話でウソ臭いのが本当のところだそうです。それを踏まえて服部半蔵が主人公でこの試合の裏で暗躍する忍者合戦がこの作品です。
…もはや何がなんだかわからない世界に突入してますが、眠り狂四郎の生みの親、柴錬の直木賞受賞作品、意外や世評より面白くない。ハットリ君がいまでは人気が無いからなのかな。忍者の闘いがステレオタイプなので、ただお宝を奪うだけでは持たないのだろうな。キャラクターに魅力ともっともらしさがないと時代に生残れないと言うのはなんでも同じなのですね。