暗黒街最後の日

(1962)井上梅次
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD20873/index.html
井上梅次東映東京ではじめて撮った(脚本も)作品ということですが、なんですかねえこれは。一応ギャングもの。
他の東映東京の井上作品を観てないからどういう位置にあるのかわからないけど、うーむ日活アクションのギャングとしてのヤクザが、東映に来るとこう野暮ったくなるのが不思議。鶴田浩二にしろ高倉健にしろ弾けないのぉ。さいご三組のギャングの撃ち合いで100人以上グランドキャバレーというかクラブで相討ちになってバタバタと死んでいく。ギャグにしか見えないので、笑っちゃうのだけどここまでやればあっぱれかな。アンチヒーローの世界は井上作品のダークサイドだけど、インテリヤクザ鶴田浩二が軽くチンピラにしか見えない。これが石原裕次郎だったら凄味があっただろうに。でも裕次郎はやらないけどね。日活でできたらニューアクションの先駆作品になったのでは?でもリアリズムを時代がまだ要求していないし、リアリズムができる人じゃないからね。ショーになるのだけども、石井輝男ともちょっとちがう。似ているけどもね。続編も観てみよう。