カジノ

(1995)マーチン・スコセッシ
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD10426/index.html
この映画のサントラ盤が素晴らしいので借りてみたけど、映画の中じゃ抜粋音楽なので雰囲気が違いダメだねえ。なんか楽しくない。ゴダールの『軽蔑』のテーマ（ジョルジュ・ドルリュー作曲）を使っていて驚くのだけど。

『グッドフェローズ』が「安藤昇血風伝」に対して、『カジノ』は「横井英樹どたんば人生」みたいなもので、主人公に魅力が無いのが最大の誤算のような気がする。マフィアじゃなく、カジノの支配人の話のなので、デニーロが如何に熱演しようと、実際にはなんの行動も起こさないので、結局は美味しいところはジョー・ペシの武闘派に持っていかれる。まあそのあたりの温度差の違いが『グッドフェローズ』と似た構成を採りながらパッとしない点なのでしょうね。
やっぱロバート・リチャードソンの撮影は好かん。照明が雑だよ。『キル・ビル』もそうなんだけどさ、なんでも天井からライトが当たっていてハレーションをおこしているだけの半端なスタイリッシュというか意味がわからない。美しくもない向こう受けをするようなこれみよがしなんでねえ室内でも屋外でも同じだモン。たぶん適当に仕事が速い人なんだろうな。スコセッシ組だったら、ミハエル・バウハウスのほうが細かくやっているよ。
金曜日の『ギャンブ・オブ・ニューヨーク』もサッカーとザッピングしながら横目で観たけども、これから『アビエイター』を観に行くか迷うなあ。