蕨山

7時過ぎに家を出る。飯能経由で8時30分頃、名栗湖入口の駐車場に停める。
出発準備をしてバスの時刻表を確認すると10分以内に来るので、ザックを背負い、200メートル先のバス停まで歩く。駐車場で出会った人はさらに奥の大持山子持山に登ろうとしたが林道が凍結していたので断念したという。
バスには登山者ばかり15人ほど乗っている。車内を見回すと私が一番年少者だ。15分ほどで終点の名郷に着く。天気は快晴。風もほとんどない。
9時、のんびりと歩道を歩き始める。すぐに沢に架かるコンクリートの橋を渡り、舗装された坂道を行く。開けた沢と整然とした高い杉の木々の景色が奥武蔵らしくいい気分。やがて道路が行き止まりになり、登山道がはじまる。緩やかな林を登り少しずつ山の懐の奥へと進む。少し急傾斜でも辺りが開けているので狭苦しさがないのが良い。息が少し切れるころに尾根にたどり着く。急に北風が吹くのであわててウィンドブレーカーを着込む。尾根沿いの道には少し雪が残っている。まわりの山々がきれいに見えて散策の気分だ。
高度を上げていくと、やがて岩場に遭遇する。標高600メートルを過ぎると雪がまだ20センチほど積もっている。日陰で岩場で風が吹き付けるので結構凍っているところがある。それでもそのまま登るが、滑って怖い。トレッキングシューズの踵にある滑り止めを出して恐る恐る木の根に捕まってよじ登る。しかしあまりに滑るので軽アイゼンを装着することにする。しかししかしである軽アイゼンも土踏まずのところに4本爪で止めるだけなので、ある程度の坂で雪があるなら爪が地面を掴むことができる。でも岩場だと平らじゃ無く、足がかかるところも少ない。しかもつま先を引っ掛けても滑り止めが無いので、全然意味が無い。やはり8本とかじゃないとダメなのだな。ビビりながら、用心深くなんとか滑らないようにして岩を苦労して登る。いま考えると冬山雪山について何も知らなかったというのは強いと言うか怖いよね。無知=無謀だね、ホント。
半べそになりながらそれでも11時になんとか頂上にたどり着く。蕨山の標高1044メートル。麓からの高低差700メートルくらい。先客が3人、黙々と自分の世界に入っている。視界は良好だけど、近隣の山とか東京方面とかいつも同じ角度なので少し見飽きたなあ。さっさと昼食。今日もコンビニで買ったメンチカツドーナッツ(ちょっとムネヤケ)、コールドチキンサンドイッチを水コーヒーで流し込む。水コーヒーは昨日の夜に水に直接コーヒーの粉をぶち込み、今朝フィルターで濾過して暖めたもの。すっきりして飲みやすい。
動かないとやはり寒いので11時15分出発。下りはコケる可能性が高い。こちらのコースは岩場が無いので下りるのにそれほど難儀することはない。私が登ってきた方に下るのはよほどの経験者でないと無理だろう。このコースは人気があるのかよく人に出会う。しかも皆年長者ばっかだ。尾根沿いの開けた道なので快適に歩ける。晴れ間に雪だとこれからはサングラスが必需品だ。
そういえばここ何回か下りで膝が痛くなるのは、アップダウンが激しいところだったと気づく。登るだけで頂上まで、そしてひたすら下りだけなら膝が痛くなることはない。そういうものかな。
林は杉と自然林の植生バランスが良く、見ていても飽きないし、ルートもくねくねと曲がっているので景色が変わり楽しい。足元もガレ場あり、階段ありとバラエティに富んでいる。犬を連れた登山者とすれ違う。人が息を切らせているのに犬は元気だねえ、しっぽ振ってやがる。
やがて新しい工事中の林道が見えてくる。これを来ればかなりの高さまで車で登れるな。林道を越えさらに進むと、広々とした尾根に整然と杉が並ぶ見事な景色にぶつかり、木々の向こうの眼下に名栗湖が見える。そのまんなかにあるコースをひたすら辿る。緩やかな下りがどこまでも続く。やがて金毘羅神社跡に着く。土台しかないし、まわりの木が焦げているので落雷で焼失したんじゃないだろうか。もうこのあたり650メートルくらいの南斜面ではまったく雪はない。凍った岩場で緊張と体力を振り絞ったのでどっと疲れが出てきて、何度か根っこに足をとられてコケそうになる。やがて一気に高度を下げると沢に出会い、杉林の間を抜け墓地の裏手を通ると出発地の駐車場に14時過ぎに着いた。
今日は久しぶりに良いコースだったな。5時間歩きの長さで満足だ。確かに雪山入門の山と言われる理由がわかる気がする適度な難しさとコースの長さだった。ああ面白かった、また別の季節に来よう。
帰りの途中、無人野菜スタンドでふきのとう8個入りで100円を買い、夜にてんぷらにして食う。
<参考>
http://www.yomiuri.co.jp/tabi/yama/okumusashi02.htm

7時過ぎに家を出る。飯能経由で8時30分頃、名栗湖入口の駐車場に停める。
出発準備をしてバスの時刻表を確認すると10分以内に来るので、ザックを背負い、200メートル先のバス停まで歩く。駐車場で出会った人はさらに奥の大持山子持山に登ろうとしたが林道が凍結していたので断念したという。
バスには登山者ばかり15人ほど乗っている。車内を見回すと私が一番年少者だ。15分ほどで終点の名郷に着く。天気は快晴。風もほとんどない。
9時、のんびりと歩道を歩き始める。すぐに沢に架かるコンクリートの橋を渡り、舗装された坂道を行く。開けた沢と整然とした高い杉の木々の景色が奥武蔵らしくいい気分。やがて道路が行き止まりになり、登山道がはじまる。緩やかな林を登り少しずつ山の懐の奥へと進む。少し急傾斜でも辺りが開けているので狭苦しさがないのが良い。息が少し切れるころに尾根にたどり着く。急に北風が吹くのであわててウィンドブレーカーを着込む。尾根沿いの道には少し雪が残っている。まわりの山々がきれいに見えて散策の気分だ。
高度を上げていくと、やがて岩場に遭遇する。標高600メートルを過ぎると雪がまだ20センチほど積もっている。日陰で岩場で風が吹き付けるので結構凍っているところがある。それでもそのまま登るが、滑って怖い。トレッキングシューズの踵にある滑り止めを出して恐る恐る木の根に捕まってよじ登る。しかしあまりに滑るので軽アイゼンを装着することにする。しかししかしである軽アイゼンも土踏まずのところに4本爪で止めるだけなので、ある程度の坂で雪があるなら爪が地面を掴むことができる。でも岩場だと平らじゃ無く、足がかかるところも少ない。しかもつま先を引っ掛けても滑り止めが無いので、全然意味が無い。やはり8本とかじゃないとダメなのだな。ビビりながら、用心深くなんとか滑らないようにして岩を苦労して登る。いま考えると冬山雪山について何も知らなかったというのは強いと言うか怖いよね。無知=無謀だね、ホント。
半べそになりながらそれでも11時になんとか頂上にたどり着く。蕨山の標高1044メートル。麓からの高低差700メートルくらい。先客が3人、黙々と自分の世界に入っている。視界は良好だけど、近隣の山とか東京方面とかいつも同じ角度なので少し見飽きたなあ。さっさと昼食。今日もコンビニで買ったメンチカツドーナッツ(ちょっとムネヤケ)、コールドチキンサンドイッチを水コーヒーで流し込む。水コーヒーは昨日の夜に水に直接コーヒーの粉をぶち込み、今朝フィルターで濾過して暖めたもの。すっきりして飲みやすい。
動かないとやはり寒いので11時15分出発。下りはコケる可能性が高い。こちらのコースは岩場が無いので下りるのにそれほど難儀することはない。私が登ってきた方に下るのはよほどの経験者でないと無理だろう。このコースは人気があるのかよく人に出会う。しかも皆年長者ばっかだ。尾根沿いの開けた道なので快適に歩ける。晴れ間に雪だとこれからはサングラスが必需品だ。
そういえばここ何回か下りで膝が痛くなるのは、アップダウンが激しいところだったと気づく。登るだけで頂上まで、そしてひたすら下りだけなら膝が痛くなることはない。そういうものかな。
林は杉と自然林の植生バランスが良く、見ていても飽きないし、ルートもくねくねと曲がっているので景色が変わり楽しい。足元もガレ場あり、階段ありとバラエティに富んでいる。犬を連れた登山者とすれ違う。人が息を切らせているのに犬は元気だねえ、しっぽ振ってやがる。
やがて新しい工事中の林道が見えてくる。これを来ればかなりの高さまで車で登れるな。林道を越えさらに進むと、広々とした尾根に整然と杉が並ぶ見事な景色にぶつかり、木々の向こうの眼下に名栗湖が見える。そのまんなかにあるコースをひたすら辿る。緩やかな下りがどこまでも続く。やがて金毘羅神社跡に着く。土台しかないし、まわりの木が焦げているので落雷で焼失したんじゃないだろうか。もうこのあたり650メートルくらいの南斜面ではまったく雪はない。凍った岩場で緊張と体力を振り絞ったのでどっと疲れが出てきて、何度か根っこに足をとられてコケそうになる。やがて一気に高度を下げると沢に出会い、杉林の間を抜け墓地の裏手を通ると出発地の駐車場に14時過ぎに着いた。
今日は久しぶりに良いコースだったな。5時間歩きの長さで満足だ。確かに雪山入門の山と言われる理由がわかる気がする適度な難しさとコースの長さだった。ああ面白かった、また別の季節に来よう。
帰りの途中、無人野菜スタンドでふきのとう8個入りで100円を買い、夜にてんぷらにして食う。
<参考>
http://www.yomiuri.co.jp/tabi/yama/okumusashi02.htm