ストーカー

ストーカー 特別編 (初回限定生産) [DVD]
犬は出てきません。
DVDにて。
ロビン・ウィリアムズが悪役をやったという作品。監督はPV界の有名人らしいですな。40歳代で70年代の暗い映画にしたかったと言っていた。
郊外にあるスーパーマーケットの一時間現像の孤独な店員のロビ公は、裕福で幸せな家族をストーカーする。
家族の色彩はカラフルで標準レンズ、マーケットは、白く虚しく明るく広角レンズ、ウィリアムズのまわりは暗く、孤独を示すために望遠レンズにしたというが、公式的すぎる、確かにマーケットの照明はおもしろい(『ファイトクラブ』と同じ撮影)。だがこの公式から外れた屋外の撮影は悲惨、フィルターでつぶして非現実感を出そうとしているのだが、よく見えないだけ。んならはじめからシナリオでシーンを変えれば良いのにねえ。
家族のスナップ写真がカラフルすぎて気色悪い。色がたくさんある=楽しい=幸せ、という公式はどうかと思う。ケバケバしいPV的な発想だ。で思ったんだけど、このレインボーカラーの使い方はゲイ関係の人じゃないかなあ。どこにも書いてないけど、ヒゲ面で黒い襟の無い服だったり、プロデューサーが『ベルベット・ゴールドマイン』『ベドウィック・アンド・アングリーインチ』なんだよねえ。

ロビ公もねえ、ロビ公で無くてもいいんだけども、ロビ公がやるから映画として商品価値が成立するようなものだし。喜劇人が悪役やればそれなりにおもしろいのは自明だし、それ以上の捻りが欲しいところ。まあ最後に理に落ちる卓袱台ひっくり返しがあるし…。(それが彼が悪役を受けられた理由だけどね)

でも観るとおもしろいです。なぜか日本のアニメやキャラものがたくさん登場したり、金持ちはMacG4でベンツ乗ってブランドもの着ていて、ロビ公は銀縁めがねでダウンタウン(下町)のぼろアパートで中古の日本車というベタな描き方の、風俗描写が正しいかどうかは別として細かい部分が結構好き。

照明をマーケットの白い壁に合わせ、ウィリアムズのメイクをレッドネックの赤ら顔にしたのは、大したものです。スターをこのように撮るのは普通これはタブーじゃないのかな。
ストーカー [DVD]
犬が出てくる方…