ソード・フィッシュ
SOWD FISH 01 ドミニク・セナ (熊谷ワーナーマイカル)
才能あふれる高校生が書いたシノプシスを、ハリウッドが映画化したとしかいいようがない。アイディアはものすごく面白いんだけれどディテールがなにもないというのはいただけません。シナリオが完成する前に見切り発車したとしか思えない。監督に力があってもあらはどうしようもないでしょう。おかげで主人公の行動には一貫性はないわ、登場人物の感情はまったくわからないわ。まあ、なんにも考えずに映像だけ観ている分にはおもしろいかもしれないけどね。普通は欲求不満が溜まりますわ。
試写を見たスタジオのおえらいサンがつまらなさに唖然として、ストーリーの中ほどにあった、あの爆破シーンを冒頭に持ってきてなんとか持たせようとしたんだろう。まあ、 あのシーンってまったく意味ないよね。大体なんで犯人が人質つれて外でなきゃいけないの?
ラストはあれで今度はランボーシリーズのようなカタチで続編作ろうとしていたんじゃないのか。いまとなってはこれを肯定するか否定するかはジレンマとして面白いね。 そこら辺を強調すると、70年代っぽくなったんじゃない。
(角田)