北八ヶ岳(茶臼山、縞枯山)

途中でバッテリー切れのため前半のみですが雰囲気をお楽しみください。
(3分34 秒)
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天気はとりあえず雨は降らないだろうと早出。…夜中に出発して、途中道の駅でトラックに混じって仮眠を取ってから峠を越えて長野に入る。あたりが見えるくらい明るくなると国道の向こうにどこまでも田んぼが広がっているのが見える。空は太陽が登るとともに次第に青から赤へと変わる。こりゃいいぞいいぞとさっそくクルマを走らせる。

山の木々の上の方が少しずつ太陽光に照し出されると鳥の囀りが増えてくる。かなり登ったところにある眺めの良いドライブインからは、遠くの山並みに雲海が拡がるのが見える。気温の上昇のためなのか雲の形がどんどん変わっていく。刻々と変わる朝の光がそれを一大スペクタクルにする。まさに雲上人、仙人の眺めだな、と低血圧な私でもワクワクしてしまう。

6時、麦草峠map:x138.3465y36.0590の公共駐車場にクルマを停めて歩き出す。高原の強い斜光が来る。気温は低くフリースを着ていてちょうど良いくらい。正面に見えていた茶臼山がいつの間にかガスッて視界から消えてしまう。
国道から北の登山道に入ると、すぐ右手に茶水池。枯れ木が池に倒れていてそこに霧が流れて良い雰囲気。

木道を行くと両側がコケがびっしりと生えていて、地面が見えないほど。倒木や切り株にも何種類もの地衣類が覆っている。自然のミニチュア庭園に圧倒される。なぜか少し行くとすぐに雰囲気が変わる。不思議なものでその場所ごとに生えているコケや草が変わるのではないだろうか。色んなタイプの景色が見えて楽しい。

やがて傾斜は徐々に急になり、ゴロゴロとした中くらいの石やぬかるみに足をとられながらも進む。やがて中小場という開けた小頂きに出る。今度は人の手で作られた景色の如く、木々の一本一本が茶臼山のてっぺんまで整然ときれいに並んでいるのが手に取るようにわかる。

ここから一旦下りふたたび登って行く。茶臼山(2384m)の山頂は展望が無い。行き交った京都訛りの男性の話では昨日の山小屋はひとりしか客がいなかったそうだ。夏山シーズンも終わったのだろうか。頂上から3分の展望台は霧でなにも見えないと云うのでパス。
次の縞枯山の山頂手前で東に突き出た岩場の展望台に辿り着く。高所恐怖症ではないが足元が頼りなくて強張る。寒いので一旦脱いだフリースを着込み、コーヒーを沸かしパンを食いながら霧が晴れるのを待つ。出発地点の国道あたりは見えるものの、それより遠くはほとんど見えない。仕方ないので秋の落ち着いた天気の頃に来たら絶景だろうなと思いながら進むことにする。
縞枯山(2403m)山頂部は枯れ木ばかりで神妙な雰囲気だ。山腹部の木々が縞模様のように枯れて行くから縞枯山と云うらしい。その原因は不明ということ。この山頂も展望はないです。

ここから一気に下りだ。結構急ですね。それでも30分もしないうちに雨池峠に出る。
人出もここで一気に増える。なぜならピラタス蓼科ロープウェイがこの高さまで来ているからだ。平坦な木道を軽装のグループについて行くとロープウェイ山頂駅に出る。坪庭という岩石の庭があるのだが観光地の騒々しさにちょっと辟易なのでパスする。この場所からは横岳、三ツ岳、大岳が目の前に見える。
南に向かう木道を行くことにする。静かだしなかなか快適に歩ける。ここでも苔むした林が良い雰囲気だ。30分ほど西側に開けた展望台に着く。ここで木道が終り、ふたたび岩のとぬかるみを避けて滑らないように進まなければならなくなる。アップダウンはないが結構疲れる。でも、この平坦さなら積雪時にスノートレッキングに来たらいいだろうなと想像する。調べてみよう。
五辻を過ぎ、途中で三世代の家族連れにすれ違い、この先の道はどうかと聞かれたのでキツイですよと答える。お父さんは、ファミリー向けって書いてあるのに…と地図を広げながらぶつくさ言っていた。大人にはキツイかもしれないけど子どもには楽しいよねきっと。
出逢ノ辻の分岐から東に行く。道が枯れ沢沿いなので、さらに滑りやすくなって難儀する。オトギリ平というベンチがあるちょっとした草地の平原で昼メシ。今日はエースコックのサンマー麺だ。私にとってもやしそばと云ったらこれなのだあ。靴も脱いだベンチに転がりしばし昼寝。時々飛行機の通り過ぎる音が遙か上空に聞こえる。風も少し出てきていい気分。アキアカネがうるさいほど飛んでいる。
ここから南へ国道を目指す。林を抜けると急に岩だらけの広場に出る。コケモモの庭という場所だ。最後にまた変化のある風景が出てたねえ。
国道を渡りきれいに刈られた自然遊歩道を行く。麦草ヒュッテの赤い屋根が見えると駐車場はすぐだ。ホントは白駒池まで行きたかったけど疲れすぎで断念。次回に期待しよう。今日は休み休み歩いたんで、14時ごろ着。八ヶ岳いいね、コースにバリエーションがあるからまだまだ楽しめますね。景色もどんどん変わるのも好みだなあ。四季いつ来てもいいんじゃなかな。

帰りは国道299号線を行き、群馬県上野村に新しくできた町営施設塩平温泉しおじの湯に浸かる。川沿いに開放的に作られて気持ち良い。ザルに山盛りになったまいたけを買う。
朝、残りのパスタにてきとうに千切って一緒に炒めたけど香りが良かった。これから、てんぷら、お吸いもの、おひたし、マリネ、混ぜごはん、素焼きなんかにして食べよっと。