フィアレス

フィアレス 恐怖の向こう側 [DVD]
お薦め映画&TSUTAYA半額だったので借りました(笑)。
公開当時に何も知らずに観たら驚いたろうなあ。M・ナイト・シャラマンの方を先に観ちゃったからね。でもオープニングの静かさにぞくぞくしたし、ジェフ・ブリッジスジプシー・キングス聞きながら窓から顔を出して深呼吸をする辺りも良いな。イザベラ・ロッセリーニも母親譲りの美しさでした。結構微妙なバランスの演技の積み重ねで展開していくので、伏線とか感情の動きを勘ぐりすぎて素直になれなくて損したなあ。事故をフラッシュバックのみにして思い切って音を消したのも大正解で、リアル以上の効果が出てましたね。物語の救いは観る人によって割り切って理解しても良いし、割り切らなくとも良いし、ただそこを淡々と演出したところがニクいなあ。まあ登場人物像がわかりやすすぎるというのはあるけれど、逆に臨死と宗教を曖昧にしたから、神のポジションが前面に出ずに物語として成立したんじゃないかな。
でもブリッジスだと『スターマン』とか連想しちゃってさ、『アンブレイカブル』なことが起きないかとひやひやしたのも確か(>そーゆー映画に侵されてますな)。
J・G・バラードの「無限会社」のことをちらりと思いました。こちらは入り江に不時着したセスナ機のパイロットの話なのだけど、ものすごく美しい幻想小説。もっと寓話的です。
ピーター・ウィアーアラン・パーカーオリバー・ストーン、ミロッシュ・フォアマン、スパイク・リー(?)とかなかなか観ないのです。観たらネタがおもしろいんで以外と楽しめるのだけども。映像的に云々というより、描きたいことがあるためには美学的なバランスを壊しても良いと思っている人たちなので、映画としてのカタルシスが得難いから余裕がないと観ないのですよ。(社会派ということですかね)
実は以外と観てない映画リストも作れそうだ。