剣 三隅研次の妖艶なる映像美
読み物仕立てになっているのですが、それほど気にならなかったのは三隅研次について思い入れとか無いしよく知らないからかな。
衣笠貞之助の助監督が長かったというのも驚いたし、血しぶきをやたら上げるのも勝プロの時代からであり、その一作目の『子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる』の撮影中に大映倒産の報が入ったというドラマもすごい。だから東宝の配給なのね。
角川映画第一作になったかもしれない『オイディプスの刃』を監督したかもしれないというハナシや、『斬る』のアタマのシーンを新藤兼人のシナリオとできた映画を較べ、その解釈というか創造力を解読するところなど圧巻です。
またカラー、70mmと技術にものすごいカネを掛けまくった大映という会社についてもわかって興味深いです。
60本ちかくある作品群をまだまだ観なくちゃならん。