ひげとちょんまげ 生きている映画史 

軽妙洒脱に書かれた日本映画界のエピソードを現場の眼から書くとこのようになるというエッセー集。確か中公文庫でまだ手に入るはず。大昔に一度読んだけど全然憶えていないというか勉強していなかったからね当時はわけがわかんなかったと思う。
撮影所用語の面白さ、映画製作のどたばたを誰にでもわかるように書いている。カーボンライトの照明で充血した眼を治療するにはリンゴやジャガイモをすったものをガーゼに包んで目を冷やした。御殿場で馬を使った撮影をするのは陸軍の演習地で軍馬が飼育されていたから。阪妻は横暴だと伝説にされた「ハイ御大のアップ頂戴ッ」事件の真相とか。楽しい話が詰まっています。