大怪獣ガメラ

大怪獣ガメラ [DVD]
 65 湯浅憲明(ビデオ)

 ガメラの旧シリーズの第一作はモノクロだった。シナリオは滅茶苦茶だが、演出でメリハリをつけ特撮もここまで!というほど頑張っているんで驚いた。今考えると凄いが、 北極に現れた、国籍不明のジェット機(たぶんソ連)をアメリカ軍が撃墜すると、そのジェット機には原爆が積んであってそれが爆発してガメラが蘇るなんて、どういう感覚だ。
 ガメラがよたよた歩いているとかえって愛嬌があり、別な意味でリアリティーがある。船越英二が古生物学者として活躍するが、対比してカメ好きの少年が出てきてやたら「ガメラは悪い奴じゃないんだ」を連呼する。その辺の荒唐無稽なところが子供心に訴え、ガメラが身近かに思えたところじゃないだろうか。
 ガメラって、炎を吸ってエネルギーにしてたんだね。知らなかった。なるほどなるほどと感心して観れました。無敵のガメラをどう倒すか、それは観てのお楽しみ。ちなみに「ガメラの歌」は出てきません。怪獣映画の基本と王道を(『ゴジラ』のという手本があ
ることはあるが)一気に作り上げたことに改めて驚きました。人類の進歩と協調の時代の産物でもあるね。さあ、次はギャオスだ。
 (角田)